照射食品反対連絡会 |
代表世話人 | 和田 正江(主婦連合会) |
同 | 飛田 恵理子(東京都地域婦人団体連盟) |
同 | 富山 洋子(日本消費者連盟) |
同 | 里見 宏 (食品照射ネットワーク) |
放射線照射ジャガイモの販売中止の要請
貴社いよいよご清栄のこととお喜び申し上げます。
私達は放射線を照射した食品の安全性に問題があるとして反対運動をしている消費者団体です。船橋に住む消費者の方より、東武ストアー新船橋店で放射線照射ジャガイモが売られているという連絡と照射ジャガイモの現物が届きました。
照射食品には強い発ガン増強作用を起こす物質の生成がわかり、その危険性が問題になっています。5月中旬に厚生労働省は薬事・食品衛生審議会規格部会を開催しその結論も出そうとしています。こうした時期に貴社が照射ジャガイモを販売しているということはあまりにも時期が悪く消費運動の状況を無視した行為です。私達は貴社が緊急に情報を集め販売中止を決定されるよう申し入れます。
日本では1974年から北海道士幌農協で照射ジャガイモが作られ販売されています。しかし、消費者の安全性に関する多くの疑問に答えることなく販売がされ、消費者団体は士幌農協や厚生労働省に照射ジャガイモの販売をしないよう申し入れ、大手スーパーへも販売しないよう申し入れ販売の自粛をお願いした経緯があります。消費者にも購入しないように運動してまいりました。また、30年以上前になりますが、東京都も市場への出荷をしないよう士幌農協へ要請しております。こうした不買運動で照射ジャガイモはその生産量が初期予定の10分の1ほどになっています。
問題はこうした状況に危機感を持った原子力委員会とスパイス業界が一緒になり野菜を含めたスパイス94種類に照射を認めるように厚生労働省に要請書を出しました(2006年)。その審議が煮詰まり、5月中旬に薬事・食品衛生審議会規格部会が開かれます。
1980年に、国際機関が10キログレイーまでなら安全としていましたが、2002年に、照射により2-アルキルシクロブタノン類という新しい生成物が出来、その物質が発がん物質の働きを4倍ほど強めるというデータが推進派の実験により発表されました。こうした最近のデータを厚生労働省も三菱総研に委託して収集しておりました。
私達も先週、厚生労働省と話し合いをもち、厚生労働省も照射食品の安全性を証明できるデータがないという確認をしたことから、照射について薬事・食品衛生審議会も照射は認めないという流れになっています。これまで厚生労働省や薬事・食品衛生審議会に申し入れた文書をご参考として添付いたしておきます。ぜひ貴社が販売している照射ジャガイモの販売を止めてください。貴社のご回答をお待ちいたしております。
正式には文書にて郵送いたしますが、緊急を要しますのでメールにて送らせて頂きます。
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