新型コロナウイルス感染症に抗体検査と疫学調査を行う申し入れ

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2020年4月13日



マスコミ各位

非常時のためメールにて失礼します。
昨日(4月12日)表題「新型コロナウイルス感染症に抗体検査と疫学調査を行う申し入れ」を加藤勝信厚労大臣と西村康稔特命担当大臣に郵送致しました。
内容は、現在入手可能な簡易「抗体検査試薬キット」(輸入元:クラボウ株)で、既に人口の何割がコロナウイルスに感染し抗体を獲得しているか、国・自治体が調査するようにという申し入れです。

  現在、ただちに使えるキットはクラボウ(株)の検査キットだけです。しかし、このキットは感染初期に増える免疫抗体(IgM)の測定感度が悪い問題があります。しかし、感染後しばらくして増える免疫抗体(IgG)は発症後13日目で96.9%と高い感度があります。この感度なら抗体検査になんら支障はありません。このキットで地域の住民を無作為に選び、抗体を測れば、その結果から全体の感染者数が予測できます。また、コロナウイルス感染者がどこにいるか判れば、これまでのように、時間と過剰な経費と住民の大きな負担を強いる必要がなくなります。

  抗体検査は一人2500円の負担で15分後に陽性か陰性か結果が出ます。確たる根拠もなく医療崩壊すると心配する必要がなくなります。国・自治体も重点を決めて対策が立てられます。なにより、感染の実態が分かることで国民が安心しできます。PCR検査(抗原のウイルス遺伝子を測る)は患者の疑いのある人に使い、不特定多数の住民には抗体検査キットを使うのは国民のためにもなります。

  現在、公衆衛生の最後の手段とされ、実際には行われたことのない「閉鎖・隔離」という人体実験的な予防法が行われていますが、このあとに、政治家が介入できる具体策がありません。抗体検査と疫学調査は戦略を立て直すときの根拠となります。

  ご一読の上、少しでも有効で実施する価値があるとお考えなら、国への取材をお願いいたします。
  なお、検査キットで使えるものが認可されていれば、それを使うことは当たり前で、まったくこだわるものではありません。

二人の大臣に送った申し入れ書を下記に添付しました。

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2020年4月12日

厚生労働大臣
加藤 勝信 様

内閣府特命担当大臣
西村 康稔 様

(元)国立公衆衛生院疫学部感染症室長
  医学博士 母里啓子 

(元)保健医療科学院疫学部疫学部客員研究員
公衆衛生学博士 里見宏


   新型コロナウイルス感染症に抗体検査と疫学調査を行う申し入れ

  新型コロナウイルスの感染対策を科学的に支えるために、簡易抗体検査試薬キットを使い、無作為に抽出した協力者の抗体検査を実施するよう申し入れます。
  抗体検査については日増しに要望が広がっております。日本医師会の横倉義武会長も抗体検査を要望しています(4月12日NHK日曜討論)。また、WHO事務局長上級顧問でキングス・カレッジ・ロンドンの渋谷健司教授も感染症の実態を掴むためには抗体検査が必要であるとNHKニュースで訴えています。(4月9日NHKニュース)。
  国外においても抗体検査はイタリア、イギリス、オランダ、カリフォルニアなどで始まっています。

  PCR検査は感染者確認のために使われ、疫学調査にまで使う余裕はないと思います。そこで、すぐ使用が可能なクラボウ(株)の「新型コロナウイルス抗体検査試薬キット(IgG用)」による全国規模の疫学調査を要望します。まず、東京、神奈川、大阪、埼玉、千葉、兵庫、福岡で、無作為抽出による抗体検査と疫学調査を行ってください。

     クラボウ(株)の抗体検査試薬キットは、国立感染症研究所の感度に関する検査で、免疫グロブリンM(IgM)の測定値が低く、現場の医師が必要とする、初期患者の抗体が測れないため利用価値がないかのように扱われています。しかし、感染後期に高くなる免疫グロブリンG(IgG)は発症後13日には抗体は高く、検査キットで96.9%の確率で陽性が判定できるとされます。国民の感染率を調べることで、地域別の感染者数が推定できます。院内感染、家庭内感染、職場での感染などを終息させる方法も検討できます。

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