葉酸摂取に新しい効果

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二分脊椎などの神経管閉塞障害の危険をさけるため、女性は妊娠1ヶ月前から妊娠3ヶ月までは1日1ミリグラム以上の葉酸を摂った方が良いと厚労省も通知している。カナダでは加工食品への葉酸添加によって、小児癌「神経芽細胞腫」の発症が半減したと、トロント大学病院等の医師が報告している。妊娠中の母親が葉酸を摂取すると神経管欠損に対する予防効果があることはすでに広く知られているが、神経芽細胞腫との関連が明らかにされたのは初めて。カナダは1997年1月から小麦粉に葉酸を添加している。研究ではカナダ全土の95%の小児癌発症データが登録されているオンタリオ小児腫瘍学グループ(POGO)からデータを得て、葉酸添加前後の神経芽細胞腫、急性リンパ性白血病、肝芽腫の発症率を調べた。その結果、神経芽細胞腫は新生児1万人中に1.57人から葉酸添加後は0.62人に減少している(60%減)ことが明らかになった。一方、急性リンパ性白血病と肝芽腫については発症率の変化はみられなかった。(Clinical Pharmacology & Therapeutics 2003/9)

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